もう10年以上前、
高級住宅街でも一際目立つ大豪邸でメイド服を着てメイドをやっておりました。

最初の職であったアニメーターを辞めた後に
以前勤めていた会社に就職したのですが、
その間に10ヶ月ほどのバイト生活がありました。
早朝からのビル清掃、そしてお昼から深夜までの会場設営の仕事。
朝から晩まで週5日の肉体労働でした。
そんな中、ヘルプで二週間ほどメイドの仕事をする事になります。

たった2,3ヶ月前までは極貧アニメーターだったのに、
黒服の警備員が常に複数人待機してるようなお屋敷で、
以前の月給ではとても買えないような銀食器を磨いているギャップたるや。
お金持ちってホントに存在するんだな…
こんな素敵で美しいものがあるんだな…
こんな映画みたいな家があるんだな…と衝撃的の連続。

実はこれが絵にすごく生きているなと思っていて。
というのも、「そこで知った事が自分の選択肢に入った」んですよね。

花瓶の選択肢の最高値が、
【なんか普通の花瓶】から【バカラのクリスタルの凄いやつ】に広がったんです。
つまり、私は花瓶を描く時にキャラクターや状況の設定に合わせて
【ジャムの空き瓶/最低値】から【すごい花瓶/最高値】まで
選べるようになったんです(まだ描いた事ないけど…)。

Aしか知らなければAしか選べないけど、
A~Zを知っていれば自分が描きたいものに対して
最適なものをA~Zから選ぶことができる。
知っていれば選択肢に入れられる。
調べる事ができる。
描くことができる。
知ることは世界を広げること。


もっと絵に近い所で言うと、
知る事でキャラクターの服も最適なものが選べるようになるんですね。
同じ女子高生でも

・真面目でみんなが持っている物を持つことが安心で標準値から外れたくないA子
・真面目だけど隠れた反骨神をもっていてみんなと同じ事が嫌いなB子

では選ぶ服が変わる。変わるのは分かるけど、じゃあ何がいいの?と迷う時に、
できるだけ幅広く服に関する情報知っておくと最適なものを選べるようになる。

ガチのスパイスカレーから王道のレトルトのカレーまで知ってるから、
その時の気分で自分にピッタリのカレーを選ぶ事ができる。
(もはや何を言っているかわからない)



練習をせずとも知るだけで自分の絵の世界が広がるなら、
なんでも興味を持って損はない。