絵のモチーフやテーマだけでなく、
実は絵のシェイプ(シルエットともいう)もとても大事な要素。
以下の絵をパッとみて、
①と②、選手の顔にスッと目が行くのはどっちだろうか?

C_004



多分、②だと思う。
①は左サイドと顔、どちらを見ればいいか一瞬目が泳いでしまった。
人はまず大きなシェイプをみて、そこから細部に視線を移していく。
更に、シンプルなシェイプよりも
複雑なシェイプに目がいってしまうためだ。
※ただし複雑の比重が大きい場合は逆にシンプルなシェイプに
 目が行くので相対的なものでもある。
 ”粗密”については今度記事にします

 
でもこの絵はまず中心の顔と手に目が行って欲しいのだ。
何故か?
それは以下の意図があってこの絵を描いているからである。
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【伝えたいストーリー】 
審判に不満があるが逆らえない選手
【見せたいところ】
・ダメ!と選手の顔の前に出された審判の手
・グヌヌ…となっている選手の顔
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もっと【見せたいところ】を
見せるためにできる事はないか?と考え…
 C_003
このような意図で修正してみた。
【見せたいところ】に視線がスーッと行くように、
・足~体~肩~のシェイプ
・パンツ・スティック・ヘルメットのライン
を整えて、顔と手に視線誘導されるようにした。

大事なのは、
①この絵で一番【伝えたい事】は何か?
②それを踏まえた上で、一番【見せたいところ】はどこか?
③ちゃんと【見せたいところ】に目が行く構造になっているか?
という順番である。

恥ずかしながら、唯先生の授業を受けるまであまり視線誘導を意識する事がなかった。
が、①②までしっかり考え抜いても、③が整理されてないと
見る人を一瞬混乱させてしまい非常にもったいない。
最後の総仕上げとして③に気を配ると、
見る人にストレスを与えずにスッと入っていくような絵が描けるのだなぁと思った。
参考記事:伝わる絵=思いやりの塊